岡山を代表する美味しい果物の「白桃」と、スィーツの定番の一つ「プリン」。
きめ細かく繊細な味と芳醇な香りの「白桃」が、なめらかでコクのあるプリンになったら、とても贅沢でおいしそうですよね。
でも、繊細な果物である白桃でプリンを作るのは少し難しそう…と感じる方も多いのでは?
そこで今回は、「白桃プリン」のおいしい作り方を、白桃の産地・岡山県からお届けします。
1.白桃プリンについて
まずは、「白桃プリン」にはどんなものがあるのか、みていきましょう。
色々な種類が発売されています。大きく 分けると常温品と冷蔵品になります。
1)常温品
レトルトの長期保存できるものになりますね。
材料として、牛乳、砂糖、ゲル化剤、モモ、桃の香料、ph調整剤などが入っています。
これは、冷蔵商品として販売している市販品のゲル化剤で固めるプリンと使用材料はよく似ています。
ですが、常温で長期保存することができるためには、特殊な方法で殺菌します。
超高温(100度以上)で殺菌することで日持ちがします。
殺菌温度が高熱であるので、出来上がった製品には、独特の風味があるのが特徴的です。
2)冷蔵品
大きくわけて、
・プリン生地に白桃のピューレを混ぜ込むもの
・ソース状にして出来上がったプリンの表目にソースを流し込んでいるもの
があります。
2)-1.プリン生地に混ぜ込むタイプ
このタイプは、蒸して固めるかゲル化剤で固めるかによっての商品の違いはあまりないと思います。
ただ、白桃を生地に混ぜ込むと白桃の風味が伝わり難く他の素材の助けがいるようになります。
例えば、香料とか白桃のリキュールなどでの風味の補完が必要になりますね。
やはり、このタイプはプリンの生地と喧嘩してしまいますね。
2)-2.表面に流し込むタイプ
このタイプは、土台のプリンの部分を最初に作った後に白桃のソースを上から流し込む方法です。
この方法だと一度には出来ず、一端土台のプリンの部分を蒸焼きにして冷却します。
その後、上部に白桃のソースを流し込むことになります。
この時ソースは、好みですけど果肉を沢山入れたソースとか、白桃の果肉をゴロゴロとするぐらいの大きさに切ってソースと絡めて白桃の素材感が一段と出るものなど色々なソースができます。
また、ソースの硬さや糖分の調整をしてやると多くのバリエーションが楽しいと思います。
2.白桃プリンを美味しく作るには
1)プリンの素材
1)-1. 卵
卵は、本当に凄く多くの種類のものがあります。
地域で生産されている養鶏場さんによって色々なものがあり、今では流通が発達しているので、全国の卵が手に入れることができます。
しかし、生産の仕方によって卵の値段が違ってきます。
ⅰ)卵を産む鶏も何種類かあります。
卵のカラなどに変化があり、白かったりオレンジ色だったりと違いがあります。外国産の鶏と日本の鶏、交配したものなど。
ⅱ)育て方によって変わります。
ゲージで飼うのと大きな小屋のなかで放し飼いしているものとかがあります。
ゲージで育てると取りにストレスがかかるので、玉子の産む量に影響することもあるみたいですが効率がいいです。
放し飼いにすると、鶏には、ストレスがかからないですが、産み落とした卵を集めるのに大変です。
ⅲ)餌のブレンドによっても違います。
玉子の色や味について、影響がすごく出ます。
それぞれの養鶏場によってブレンドをする餌が本当に全く違い、色については、食べさせる餌の色素によって変わってきますので、色々な色の卵が作れるのです。
レモン色のような黄色い色ならトウモロコシを多く食べさせているもので、赤い色素のもの例えば赤いパプリカをその中に入れていけば段々とオレンジ色になって行きます。
ですので、オレンジ色の卵は、餌代が高くなってしまいます。
ⅳ)夏場と冬場によっても違います。
鶏も動物なので、夏場には気温が高いとノドが渇き水を多く飲むので、卵も幾分か水分が多くなるみたいです。冬場は、逆になります。
1)-2. 砂糖
砂糖にも、色々な種類のものがあります。
通常、プリンに使用するのは、価格的にも2番糖のグラニュー糖、上白糖がいいと思います。
1番糖の白双糖をよく使用するのは、和菓子屋さんで餡子を炊くときに使用することが多いいです。
高価なぶん雑味がなくてスッキリとした甘さになります。
市販では、あまり流通していませんが、氷砂糖を使用すると同じようなスッキリとした甘さが味わえます。
1)-3. 牛乳
牛乳についてですが、普通の3.8%の乳脂肪分のものでいいと思います。
低脂肪牛乳を使うと少し牛乳の風味がなくなり水っぽい感じになるので、お薦めしません。
1)-4.白桃
白桃の品種も沢山のあります。
ソースにした時にどの品種がいいのかと言いますと、一番は、香りの強いものがいいかと思います。
品種は関係なく完熟のものをソースにした方が、香りがよく本当に美味しい桃だと感じると思います。
見極めとしては、収穫した時には、少し早めに取りますので、クーラーなどの効いた部屋で、あまり暑くならない部屋で、保存して追熟をさせます。
そうすると桃のいい香りがしてきます。その時が一番食べごろです。
加工するときもこの時が一番いいかと思います。
2)美味しい白桃プリンの作り方
2)-1.カラメル
通常、プリンには底の部分、または上部にソースとしてカラメルが有ります。
普通のプリンですとプリンの部分とカラメルの部分の相反する味付けで美味しく感じます。
けれど今回は白桃という繊細なフルーツとの組み合わせですので、白桃の味がデリケートでカラメルの味が残ってしましあまり美味しく感じません。好みですが、私は、お薦めできません。
2)-2.プリン部分
大きくわけて2種類になります。
ⅰ)昔なつかしい硬めのプリン
こちらは、全卵を多く使用して、卵白の凝固力にっよってしっかりとしたプリンになる配合です。
ⅱ)油脂分を多くしたなめらかプリン
卵黄を多く入れて油脂分を多くすることで、固まる力が弱まり滑らかなプリンを作ることができます。
この時、他に生クリームなどのを入れると表面に軽い油脂分が浮いてきて分離して固まるので表面はトロケルような食感で、その下は少ししっかりとしたプリンの部分になり二層の報輪が出来上がります。
2)-3. 白桃ソース
白桃ソースは、家庭でやる時には、どうしても色が褐変して行きます。
これは、果物の持っている酵素と酸素が反応して、なる現象です。
皮をむいた時にクエン酸を入れた水につけてあげると褐変を抑えることができます。
しかし鍋で、砂糖と一緒に煮て行くと色が変わってきます。これも酵素の関係によるものです。
色の綺麗な白桃のジャムは、真空状態で加熱して煮詰めて行くので、綺麗な色と風味を残した美味しいものができるのです。
3)美味しい白桃プリンの組み合わせ方
3)-1. 白桃をプリンに混ぜる方法
本来の白桃の味、風味が味わえないので、お薦めしません。
3)-2. 白桃のソースをプリンの上に流し込む方法
プリンの上の白桃ソースが一緒にはいいているので、作りたてを直ぐに食べるのなら大丈夫ですが、時間が経つにつれて、ソース部分とプリンの部分の味が混ざり合ってきます。
3)-3. 白桃のソースとプリンを別々にしてプリンにかけるもの
プリンの素材も活かされ美味しさも伝わり、白桃のソースの部分も風味の良い状態で味わえる事ができます。
また、好みによってソースの量が変えられるので、味のバリエーションができるので一番おすすめです。
終わりに
如何でしたでしょうか?白桃プリンについてご理解いただけましたでしょうか。
色々な素材の組み合わせ、保存して食べるときには自分にあったソースとプリンの組み合わせを見つけてみてはどうでしょうか。楽しみですね。
是非これからの時期にピッタリの「白桃プリン」を楽しんでみてください。